嘉門 平塵は今日も生きている

嘉門平塵です。社会人二年目のモヤモヤと、音楽ファン。

【新曲】2017年のKaty Perryが新曲に託したトランプ大統領へのメッセージとは

2017年2月10日、アメリカのトップPOPシンガーのKaty Perryが新しい曲を、Youtubeにリリースした。

Katy Perry - Chained To The Rhythm (Lyric Video) ft. Skip Marley

 

近年のKaty

Katyといえば、「Last Friday Night」、「California Gurls」、「Roar」等、ポップでキャッチな代表曲が人気である。クラブでかかれば、みんな知っているし、飲んだり踊ったり、テッパンで盛り上がる。そう、「the American popular」といった具合に、恋愛やロックを歌ってきた彼女である。

 

そんな彼女だが、昨年2016年は、大統領選に向けて、ヒラリー・クリントン支持の「POPアイコン」として、派手に活動していた。もちろん、アメリカの歌手が、政治活動に参加するのは珍しくない。

 

Beyonceの2016年AL「LEMONADE」は、2014年にミズーリ州でおきた白人警官による黒人青年射殺事件を機に、黒人社会に生まれた、人種問題のうねり”Black Lives Matter”を歌い上げていたし、2017年のスーパーボール・ハーフタイムショでは、Lady GagaはLGBTQの人たちを支援する意図をきっちり示したし、移民禁止法にも反旗を示していた。

 

今回、発表された、「Chained To The Rhythm」であるが、キャリア史上最も、メッセージ性に富み、POPスターであり続けることへの強い意志が見て取れた。さらに、今年、Katyが発表するであろう4枚目のアルバムの充実を暗示されるのも、わくわく感を増幅させるのだろう。

 

ミュージックビデオと歌詞の意味

ミュージックビデオでは、ハムスターが与えられた食べ物をむさぼる姿と、他のハムスターが画面で走りまくっている様子を映している。これは、まるでトランプ大統領を受け入れる罠にかかったアメリカ人と、毎日報道される彼の修辞とに比較されよう。(さすがに動画では、ハムスターが食べても大丈夫な餌しか食べていなかったけど)。

 

歌詞でも、トランプをチクリ・・・。

 

Are we crazy?

 ⇒ わたしたち、狂ってるの?

Living our lives through a lens

 ⇒ レンズを通した生活している

Trapped in our white-picket fence like ornaments

 ⇒ 飾りのような、保守の理想のような家(White-picket fense)にはまっちゃっているのよ

So comfortable, we live in a bubble, a bubble

 ⇒ とても快適で泡のなかに住んでいるみたい

So comfortable, we cannot see the trouble, the trouble

 ⇒ とても快適で、トラブルなんて目に入らない

 

なんとも自己満足的な考え方だが、これは最も皮肉だ。

Katyは「トランプ大統領によって、50年代的な理想につかるのは快適だと思い込ませられているのよ」とでも言いたげである。

 

Turn it up, it's your favorite song

 ⇒ 盛り上がろう あなたの好きな曲よ

Dance, dance, dance to the distortion

 ⇒ 踊って 踊って 虚妄に踊って

Come on, turn it up, keep it on repeat

 ⇒ 盛り上がろう! リピートを続けて

Stumbling around like a wasted zombie

 ⇒ 酔ったゾンビみたいに千鳥足で徘徊するの

Yeah, we think we're free

 ⇒ そう、私たちは自由だと思ってるさ 

Drink, this one is on me

 ⇒ 飲みな。これは私のおごりだし。

We're all chained to the rhythm

 ⇒ 私たちは、そのリズムにつながれているのよ。

 

トランプ政権を見ていると、この「Distortion」にあたりそうなものが、幾多とありすぎる。政権批判をするのだが、曲は極めてPOPで軽快。何も考えずに、飲んでや踊りたくなるから不思議である。

 

2017年以降のKatyは凄い

今までにない世界を歌にし、新たな羽を得たようなKaty

ごちゃごちゃ書いていますが、歌手としてのいろいろな武器を身につけていっているように見える。2月12日(日)にあるグラミー賞Awardで、本作をパフォーマンスしてくれるであろうのが楽しみ。

もちろん、今年中にはリリースされるであろう4枚目のアルバムも楽しみだし、2014~15年の「Prismatic World Tour」以来のツアーがどんなショーになるのかも注目したい。